（1906年9月25日 - 1980年5月27日）

⚪︎ 臼田金太郎の経歴
・東京、大田区の材木問屋に生まれる。
・東京植民貿易学校（のち保善高校）に入学。相撲の選手として活動。
・1923年（大正12年） 日本拳闘倶楽部（日倶）に入門。
・9月の関東大震災後、日倶復興に時間を要したため、自宅の庭にリングを設け練習。
・1924年（大正13年）日倶後援のもと上野の輪王寺の境内で学生拳闘試合を開催（日本初のアマチュアの試合）。
・1924年（大正13年） 明治大学に入学。
　　　　　4月、川上清（日倶）との8回戦に勝利し18歳で、プロの初代日本ライト級王者に認定される。
　　　　　11月、明治大学拳闘部を創設（大学拳闘部は日本初）。
・1928年（昭和3年）5月、全日本アマチュア拳闘選手権大会ウェルター級に優勝。
　　　　　　　　　　7月、アムステルダム・オリンピックにウェルター級日本代表として出場。ベスト8に進出。
・1930年（昭和5年）トミー・コムスキー（アメリカ）との6回戦では3度のダウンを奪い判定勝利。
・同年、帰国して国際拳師範となり、自らも試合を行う。
・引退後、臼田拳闘道場を開設。
・邱の姉・素娥と結婚。

⚪︎邱永漢のかかわり
・邱が香港で、日本への郵便小包商売（ストマイやペニシリンなどの輸出業）を着想したとき、姉・素娥の夫として、邱の日本での進路開拓を支援する。
・郵便小包商売で儲けたお金の運用について、姉・素娥に相談し、姉から厚木基地周辺での借家の建設を勧められ、邱は預けていた金で相模原周辺の土地を購入してもらうよう依頼する。
・その後、義兄と姉が、人に頼まれて経営不振に陥っていたチューインガム工場の経営を引き受けることになり、邱が預けていた金はそちらの方に回される。
・邱はそのチューインガム製造会社の役員に就任。そのことを示す登記簿謄本のおかげで、邱は日本総領事館から日本での在留許可を与えられ、再来日を果たことが可能となる。

（参考：「臼田金太郎ーキング・オブ・スポーツ　　ボクシング」。「臼田金太郎ーウィキペディア」。邱永漢著『わが青春の台湾　わが青春の香港』。同著『失敗の中にノウハウあり』）
・